あこがれのヴェネチアン・グラス展
2011-09-11



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サントリー美術館で開催中の「あこがれのヴェネチアン・グラス展」に行ってきました。昔からガラスを見るのが大好きなので、美術館が赤坂見附にあった時から何度も訪れています。一昨年の薩摩切子の展示も非常に素晴らしく、こちらのガラス展は本当に見応えがありますね。

今回のテーマは、ヴェネチアン・グラス。世界最大級のガラスコレクションで知られるニューヨークのコーニング・ガラス美術館の特別出展を加え、15世紀半ばから現在に至るヴェネチアン・グラスの系譜をたどるというもの。

今でこそ、透明なガラスは珍しい存在ではありませんが、昔は門外不出の技術だったんですよね。ムラーノ島に職人が集められ、彼らは移動も許されなかったといいます。しかし、ヴェネチアン・グラスの美しさに魅せられた人々は多く、ヨーロッパ諸国を中心にその作品は広がり、南蛮船に乗って日本にもやってきます。北条氏や仙台の伊達政宗の居城から当時のガラスが出土していることには驚きました。

フランスのガラス作家、ルネ・ラリックが好きなので、エナメル彩などの装飾が多いヴェネチアン・グラスはイマイチ好みではなかったのですが、15〓16世紀に制作されたものはシンプルな美しさをもつ作品が多く、心惹かれました。繊細に彫り込まれた模様、レースガラスの編み目1つ1つに気泡を閉じこめたもの、一見陶器のように見える技法を使った作品etc.、とても素敵です。数百年も前のガラス作品なのに、ほぼ完全な形で残っているものを厳選して展示しているのが素晴らしい。

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サントリー美術館の収蔵品で有名な藍色のちろり。この作品もヴェネチアン・グラスの系譜を引いていたんですね。和ガラスにまで大きな影響を与えていることにあらためて驚きました。個人的には古い時代のガラスに感動したのですが、現代のガラス作家・江波富士子さんの「雨のち晴れ」という約100個のグラスを並べた作品(模様やカラーが微妙に変化して1個1個すべて違うのです!)も印象に残りました。

ひさびさに素敵なガラス作品をたっぷり見られて至福のひとときでした。誘ってくれた学生時代の友人、Aちゃんに感謝! 帰りはタリーズが展開する和カフェ「KOOTS GREEN TEE」でひとやすみ。初体験のほうじ茶フロート(甘さ控えめでなかなかイケます♪)をいただきながら、おしゃべりも堪能してきました(^_^)

☆あこがれのヴェネチアン・グラス展
 〓時を超え、海を越えて
六本木のサントリー美術館(東京ミッドタウン内)で
10月10日(月・祝)まで、開催中
[ART]

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